骨と爪残して虹と成りぬらん 塵のまにまに 法の花咲く
照滴043
本文
骨と爪残して虹と成りぬらん 塵のまにまに 法の花咲く
形式
#短歌
カテゴリ
#2.修行・実践
ラベル
#修行 #虹 #密教 #光 #花
キーワード
#骨と爪 #虹 #塵 #法の花 #修行の果実 #変容
要点
修行の成果として、個の存在を超えた美や法の顕現を表す。虹の身体。
現代語訳
骨と爪を残して私は虹となろう。塵の間に法の花が咲くように。
注釈
虹:変容や悟りの象徴。虹の身体。
法の花:仏法や修行の成果
塵:日常や俗事
解説
修行により個の存在を超越し、自然や宇宙の美として現れる象徴的描写。密教的な変容と顕現を短歌で表現。
深掘り_嵯峨
照滴042の境地を和歌の形式で簡潔に詠んだ歌です。肉体の無常(塵)と真理の永遠性(虹)の対比です。「虹と成り」という肉体からの解放と宇宙との合一が、「法の花咲く」という悟りの実現と同時に起こっています。
これは、肉体的な存在が消滅し、宇宙的な真理へと還っていくという究極の無常の肯定であり、最も壮麗な形で悟りが成就した姿を讃えています。